語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

17.『日本おとぎ噺 』「鶴の恩返し」

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むかしむかし、雪深い村に一人の若者が住んでいました。ある寒い日のこと、山道で罠にかかった一羽の鶴を見つけます。羽は血に染まり、今にも命絶えんばかり。若者は「こんな寒さでは死んでしまう」と言い、罠を外して鶴を放してやりました。鶴は一度こちらを見つめると、空高く飛び去っていきました。

数日後、吹雪の夜に「こんな晩に申し訳ありません」と、ひとりの美しい女が戸を叩きました。行くあてもないという彼女に、若者は「泊まっていきなさい」とあたたかく迎え入れます。やがてふたりは夫婦となり、つましいが幸せな日々が始まりました。

ある日、女は「機を織りたい」と言い出します。そして「決して、織っているところは見な

いでください」と告げます。若者は不思議に思いつつも、約束を守ると誓います。

女は部屋にこもり、何日も何日も機を織り続けます。すると、とても美しい布が織りあがりました。若者はその布を売って生計を立て、貧しい暮らしは少しずつ楽になっていきます。

しかし日が経つごとに、女の顔はやつれていきました。不安にかられた若者は、ついに織り部屋をのぞいてしまいます。そこには、見覚えのある一羽の鶴が、自分の羽を抜きながら機を織っていたのです。

秘密を知られた女は静かに立ち上がり、「私は、あの日助けていただいた鶴です」と告げます。「せめてお恩を返したくて人の姿になりました。でも、もうここにはいられません」と涙を浮かべて言いました。

若者は何も言えず、ただ泣きながら見送ります。鶴はひと声鳴くと、空高く飛び去っていきました。その後、若者は鶴のことを思い出しながら、誠実に生きていったといいます。

7. 『古典落語』「初天神(はつてんじん)」

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正月も明けて、江戸の町はのどかな陽気に包まれていた。ある町内のご隠居、ひと息ついて茶をすするところへ、ふらりと息子・金坊(きんぼう)が現れる。「なァ、ご隠居、初天神に連れてってよ」。ご隠居、ひとしきり渋るものの、孫に甘くては敵わない。「わかった、行こう。ただし、今日は“何も買わぬ”って約束だぞ」と念を押す。

天神様の境内は、参詣人と屋台で大賑わい。飴屋に団子屋、綿飴に風車と、子供の目には宝の山。金坊は我慢できず「飴が食べたい」「団子がいい」とねだるが、ご隠居はきっぱり「今日は買わぬ」と突っぱねる。だが、その堅い決意も徐々に崩れ、「一本だけなら…」と飴を買い、団子も一本、風車も一つ、と気がつけば荷物が増える一方。「約束はどこへやら」と、すっかり孫に主導権を握られる始末。

ついに金坊、「凧が欲しい!」と叫び出す。ご隠居、「もう勘弁してくれ」と怒り出すが、金坊は平然と「さっき団子買ったとき、約束破ったのお前じゃん」と切り返す。しまいには「ご隠居、さっき“買わぬ”って言ったのは“買わぬようにする努力をする”って意味じゃなかったの?」と小生意気な理屈まで並べ立てる。ご隠居、返す言葉もなく、肩を落とす。

結局、ご隠居は凧まで買い、両手いっぱいのおみやげと一緒に帰路につく。金坊は上機嫌、「また来年も行こうね」と満面の笑み。ご隠居はため息をつきつつも、「まったく…あの小僧にはかなわねぇ」と苦笑い。春の陽気に誘われた初天神の一日、江戸の町に親子のあたた

かな風情がふんわりと残る――

16.『日本おとぎ噺』 「天福地福」

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昔むかし、ある山里に「天福(てんぷく)」という名の、やさしく気立てのよい男が住んでおった。天福は貧しいながらも正直者で、山の薪を拾っては町で売り、母とふたりでつましく暮らしていた。ある日、山道で迷った旅の僧に出会い、持っていた団子を差し出し、道案内までしてやった。僧は深く感謝し、「よいことがあるじゃろう」と意味深に笑って去っていった。

その夜、天福の夢枕に白髪の老人が立ち、「そなたの徳を見て、福を授ける。目覚めたら枕元を見よ」と告げた。目を覚ますと、そこには見慣れぬ小判が一枚。そして不思議なことに、その後も正直に人助けをするたびに、小判が一枚ずつ現れるようになった。天福は欲張ることなく、人々に分け与えながら慎ましく暮らしていた。

この噂を聞きつけたのが、「地福(ちふく)」という男。天福の隣村に住む男で、欲深くずる賢い性格だった。地福は「自分も同じことをすれば小判が出るに違いない」と考え、わざと僧に施しをしたり、大げさに人助けを演じてみせた。しかし、枕元に小判が現れることはなかった。腹を立てた地福は、天福の家に忍び込もうとする。

しかし地福は、天福の母が一人で留守番しているところに忍び込み、足を滑らせて薪に頭をぶつけ、気絶してしまう。帰宅した天福は驚き、けがの手当てをし、夜通し看病した。目を覚ました地福は、自分の愚かさと天福のやさしさに涙し、改心する。「福とは金じゃない、人の心じゃ」と天福は言い、二人は笑い合った。やがて地福も、正直に生きて小さな幸せを得ていったという。

7.『江戸小咄』「盗人(ぬすっと)」①

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夜も更け、長屋の一軒に泥棒が忍び込んだ。家主は目を覚ますが、寝たふりをして様子を窺う。部屋の隅でごそごそ音がする。「さて、何を盗ってゆくやら」と心で思いながら、家主はそっと耳を澄ませる。

ところが、盗人は戸棚や箪笥を探っても、何も見つからぬ様子。ため息まじりに「こりゃ貧乏長屋もいいとこだ」とぼやく声が聞こえる。家主は内心、少し恥ずかしく思いながらも、つい意地が湧いてくる。

やがて盗人、「仕方ねえ、帰るか……」と呟いた。すると布団の中から家主が顔を出し、「ちょいと待ちな、せっかく来たんだ、茶でも飲んでけ」と言う。盗人は仰天するが、家主はにっこり笑い、「金目のものはねぇが、人情なら残ってる」と声をかける。

驚きと戸惑いの中、盗人は茶を受け取る。「あんた、いい人だな」と呟きつつ、静かに頭を下げて出ていった。翌朝、家主は隣人に語る。「昨夜の客は何も盗らずに、人情を一つ置いてったよ」。江戸の夜は、そんな粋な気配に包まれていた――。

15.『日本おとぎ噺 』「カチカチ山」

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むかしむかし、ある山里に心優しいおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日、おじいさんは畑を荒らすタヌキを捕まえます。「悪さばかりするんじゃない」と注意し、家へ持ち帰ります。
おじいさんはタヌキを縄で縛り、「後で山へ返してやろう」と言い残して山仕事へ向かいます。

ところがタヌキは油断したおばあさんをだまして逃げ出します。おばあさんは驚き、おじいさんも悲しみます。
それを見たのが、仲良しのウサギ。おじいさんに寄り添い、「私がタヌキにおしおきをします」と言います。
ウサギは知恵をめぐらせ、タヌキにいくつかの“いたずら”で仕返しを始めます。

ウサギは薪拾いに誘い、帰り道で山火事を装ってタヌキを驚かせたり、トゲの葉っぱの上を歩かせたりと、次々に仕掛けます。
最後には、川渡りを提案し、タヌキに「泥で舟を作るといいよ」と言って、ウサギ自身は丈夫な木の舟を用意します。
二人は川へこぎ出します。タヌキの舟は少しずつ溶け始めます。

泥の舟はついに沈みそうになります。ウサギが近づき、「こらしめはこれまで」と手を差し伸べます。
タヌキは泣いて謝り、「もう悪さはしないよ」と約束します。
おじいさんとおばあさんのもとに戻ったウサギは、すべてを話し、三人で笑い合います。
そしてタヌキも、山で真面目に暮らすようになったそうな──。