15.『日本おとぎ噺 』「カチカチ山」
むかしむかし、ある山里に心優しいおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日、おじいさんは畑を荒らすタヌキを捕まえます。「悪さばかりするんじゃない」と注意し、家へ持ち帰ります。
おじいさんはタヌキを縄で縛り、「後で山へ返してやろう」と言い残して山仕事へ向かいます。

ところがタヌキは油断したおばあさんをだまして逃げ出します。おばあさんは驚き、おじいさんも悲しみます。
それを見たのが、仲良しのウサギ。おじいさんに寄り添い、「私がタヌキにおしおきをします」と言います。
ウサギは知恵をめぐらせ、タヌキにいくつかの“いたずら”で仕返しを始めます。

ウサギは薪拾いに誘い、帰り道で山火事を装ってタヌキを驚かせたり、トゲの葉っぱの上を歩かせたりと、次々に仕掛けます。
最後には、川渡りを提案し、タヌキに「泥で舟を作るといいよ」と言って、ウサギ自身は丈夫な木の舟を用意します。
二人は川へこぎ出します。タヌキの舟は少しずつ溶け始めます。

泥の舟はついに沈みそうになります。ウサギが近づき、「こらしめはこれまで」と手を差し伸べます。
タヌキは泣いて謝り、「もう悪さはしないよ」と約束します。
おじいさんとおばあさんのもとに戻ったウサギは、すべてを話し、三人で笑い合います。
そしてタヌキも、山で真面目に暮らすようになったそうな──。

このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。