語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

「私の与太話」「交通事情」

100えんメガネ

テレビドラマを見ていたら、田舎の駅前で、旅人が地元の人に道を尋ねていた。

「この店まで、どのくらいですか」

地元の人は、ためらいもなく答えた。

「歩いて二十分くらいですよ」

私は思わずテレビに向かって言った。

「ありえない。田舎の人が二十分も歩くはずがない」



田舎では、近いか遠いかは歩く時間では決めない。車で何分かが基準である。五分でも車、三分でも車。荷物がなくても車で行く。歩道が立派でも車で行く。散歩は健康のためにするものだが、買い物のためには歩かない。目的ができた瞬間、足より先に車の鍵を探すのである。



以前、ホームセンターの真ん前に住んでいる人が、買い物へ車で出かけるのを見た。店の看板どころか、入口まで家から見えている。それでも車で道路へ出て、そのまま、駐車場へ入り、入口に一番近い場所を探す。そこが空いていないと、店の前を二周する。歩けば、とっくに着いている。



だから台本を書いている人は都会の人で、田舎の交通事情を知らないのだろう。田舎の人なら二十分くらい歩くだろうと想像したのだ。田舎では、駅の階段は歩いて上るのに、駅を出た途端、車を探す。入口が見えていても車で行く。

田舎の常識では、二十分歩く場所は――もう隣町である。