42.日本おとぎ噺 「ねずみのすもう」
ある日、山の中に住むおじいさんが山へ柴刈りに行くと、木陰の下で二匹のねずみがすもうをとっていました。よく見ると、一匹はやせ細っていてすぐに投げ飛ばされ、もう一匹は丸々と太ってとても強そうです。不思議に思ったおじいさんは、しばらく様子を見たあと家に戻ります。

その夜、おじいさんはおばあさんに山で見た出来事を話します。すると、おばあさんが「それはきっと、家にいるねずみだろう。あの子は最近やせているから」と言います。おじいさんたちは「かわいそうに、せめて力をつけさせてやろう」と、餅をついて、やせねずみに食べさせてやることにします。

次の日、また山へ行ってみると、前日と同じようにすもうが始まります。しかし、今日はやせていたねずみが餅の力で見違えるほど元気になっており、なんと太ったねずみを投げ飛ばして勝ってしまいます。太ったねずみは驚き、見ていたおじいさんも大喜びです。

家に帰ったおじいさんがそのことを話すと、おばあさんも大喜び。それからというもの、ねずみたちは何度もおじいさんの家にやってきては、お礼にお米や小判などを置いていくようになります。おじいさんとおばあさんは、ねずみたちとの温かな交流に幸せを感じ、静かな山の家で仲良く暮らしました。

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