語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

89.日本おとぎ噺 「ぼたんの花とねずみ」

100えんメガネ

ある寒い冬の日、山寺に住む和尚は、薪も尽き、食べ物も乏しくなっていた。雪に閉ざされ、下界との往来も断たれ、孤独と飢えの中で、ただ仏に祈るしかない。そんな折、不意に、襖のすき間から一匹の白いねずみが現れた。和尚は驚きながらも、その小さな命に心が和らぎ、話しかけるように語りかけた。



その夜、和尚がうとうとしていると、白ねずみが再び現れた。不思議なことに、そのねずみは「ついてきてください」と言わんばかりに、和尚の袂を引っ張る。半信半疑ながらも和尚はねずみの後を追って、雪の中を歩き出す。やがて、雪に覆われた森の中に、満開のぼたんの花が咲く一角へと導かれた。



ぼたんの花の中に入ると、そこには小さな御殿が建ち、白ねずみが美しい姫の姿となって現れる。姫は「あなたが日々仏に仕え、心を清らかに保っていることに感謝します」と語る。そして、「これを持ち帰ってください」と言って、米と薪が詰まった包みを手渡した。和尚はただただ頭を下げ、深く礼を述べた。



和尚が目を覚ますと、もとの山寺の寝床に戻っていた。しかし脇には、確かに米と薪の包みが置かれていた。あの出来事は夢だったのか、それとも……。和尚はその日から、ぼたんの花が咲くたびに感謝の念を捧げ、白ねずみの冥福を祈り続けた。やがて春が訪れ、寺には人々の笑顔と花の香りが戻ってきた。