語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

8. 『古典落語』「鴻池の犬(こうのいけのいぬ)」

100えんメガネ

江戸の町に住む町人の男、ある日ふとしたきっかけで一匹の犬と出会う。どうやらこの犬、大阪・鴻池の大店から迷い出てきたらしい。首に巻かれた札に「届けてくれた者には礼金三両」とある。男は目を輝かせ、「こりゃひと稼ぎになる」と意気揚々と犬を連れて旅に出る決意をする。

江戸から大阪までは遠路の道中。男は犬とともに東海道を進み、時に雨風をしのぎ、時に飯をわけあいながら、旅の苦労を分かち合う。はじめはただの金目当てだった犬との関係も、次第に心が通い合ってくる。宿場では「犬を連れて上方を目指す奇妙な男」として話題になり、道中では道連れに笑いや情けを交えたやりとりも増えていく。

ようやく大阪・鴻池の屋敷に到着。男は「犬をお届けに参りました」と門前で胸を張る。ところが番頭は「ああ、その犬、もう戻ってきております」との返答。実は鴻池家にはそっくりな犬が複数いて、男が連れてきた犬は他所の家のもの。つまり、礼金三両どころか、全くの骨折り損であったのだ。

男は力が抜け、犬の首を抱え「お前、まさか…わざとだったのか?」とぼやくが、犬は無邪気な顔で尻尾を振っている。ふと笑いが込み上げ、「ま、ええか。お前さんとはえらい旅をしたな」と呟く。三両は手に入らずとも、道中で得たものは金には代えがたいと感じる男。こうして、江戸の町には、忠犬でも迷犬でもない、ひと味ちがった"鴻池の犬"の笑い話が広がっていく――。