語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

7. 『古典落語』「初天神(はつてんじん)」

100えんメガネ

正月も明けて、江戸の町はのどかな陽気に包まれていた。ある町内のご隠居、ひと息ついて茶をすするところへ、ふらりと息子・金坊(きんぼう)が現れる。「なァ、ご隠居、初天神に連れてってよ」。ご隠居、ひとしきり渋るものの、孫に甘くては敵わない。「わかった、行こう。ただし、今日は“何も買わぬ”って約束だぞ」と念を押す。

天神様の境内は、参詣人と屋台で大賑わい。飴屋に団子屋、綿飴に風車と、子供の目には宝の山。金坊は我慢できず「飴が食べたい」「団子がいい」とねだるが、ご隠居はきっぱり「今日は買わぬ」と突っぱねる。だが、その堅い決意も徐々に崩れ、「一本だけなら…」と飴を買い、団子も一本、風車も一つ、と気がつけば荷物が増える一方。「約束はどこへやら」と、すっかり孫に主導権を握られる始末。

ついに金坊、「凧が欲しい!」と叫び出す。ご隠居、「もう勘弁してくれ」と怒り出すが、金坊は平然と「さっき団子買ったとき、約束破ったのお前じゃん」と切り返す。しまいには「ご隠居、さっき“買わぬ”って言ったのは“買わぬようにする努力をする”って意味じゃなかったの?」と小生意気な理屈まで並べ立てる。ご隠居、返す言葉もなく、肩を落とす。

結局、ご隠居は凧まで買い、両手いっぱいのおみやげと一緒に帰路につく。金坊は上機嫌、「また来年も行こうね」と満面の笑み。ご隠居はため息をつきつつも、「まったく…あの小僧にはかなわねぇ」と苦笑い。春の陽気に誘われた初天神の一日、江戸の町に親子のあたた

かな風情がふんわりと残る――