語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

5.『古典落語』「こんにゃく問答(こんにゃくもんどう)」

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ある日、江戸の寺に居候している一人の若い坊主が、街道筋のこんにゃく屋に立ち寄る。商いの合間にちょいと一休みと、坊主と世間話に花が咲くうち、話題は仏教に。「仏とは何か?」とふざけて尋ねたこんにゃく屋に、坊主は気の利いた答えも出せず、赤っ恥。周囲に笑われ、「坊主のくせに問答もできねえとは」と冷やかされ、思わず「じゃあ、法問答で勝負しようじゃねえか!」と啖呵を切ってしまう。

にわかに町内の関心を集めることとなり、「坊主対こんにゃく屋の問答勝負」が日取りを決めて寺で開かれることに。だが、肝心の坊主は無学で口下手、自分が言い出した勝負とはいえ逃げ出したい気持ちでいっぱい。そこへ助け舟を出したのが、寺の和尚。「言葉ではなく、身振り手振りで問答すればよい」と、ジェスチャー問答を指南する。

いよいよ当日、町の人々が見守る中、こんにゃく屋と坊主が対峙。まず坊主が一本指を立てれば、こんにゃく屋は二本指で返し、坊主が三本指を示すと、こんにゃく屋はこぶしを作って応じ、最後は坊主が手のひらを差し出すと、こんにゃく屋も手のひらを合わせて一礼――。これを見ていた和尚は「こやつ、やるな」と唸る。

問答の後、観衆が「いったいあれは何だったのか」とざわめくと、和尚が通訳役を買って出る。「一本指は“仏は唯一”の意、二本は“仏と衆生”、三本は“三宝”、拳は“それを一つにまとめる悟り”、手のひらは“天地への祈り”――まさに立派な法問答じゃ」と感嘆。

だが一方、こんにゃく屋はこう語る。「一本指で“目玉ひとつ”ってバカにされたから、二本で“目はふたつあるぞ”と返し、三本出されたから“三文の得か?”と聞いたら、こぶしで“殴るぞ”って脅されて、慌てて平身低頭しただけさ」と。結局、互いにまるで意味の違うことを考えていたのだが、町の連中は「まあ、どっちも名答よ」と大笑い。江戸の町に笑いと機知が響き渡る、粋なオチで噺は幕を閉じる――。

11.『日本おとぎ噺 』「しっぽの釣り」

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むかしむかし、ある冬の日。あたり一面は雪に覆われ、冷たい風が吹きつける季節のこと。お腹を空かせたキツネが、とぼとぼと雪道を歩いていると、向こうからやってきたサルに声をかけられます。
「おい、キツネや。魚が食いたいなら、いい方法があるぞ」
サルはニヤニヤ笑いながら、川の氷に穴をあけて、しっぽを入れておけば魚が食いついてくると教えます。
「ほんとうか? それはありがたい」
キツネは疑いながらも、サルの言葉を信じることにしました。

キツネはさっそく氷の上に腰を下ろし、教えられたとおりにしっぽを穴に突っ込み、じっと待ちます。
冷たい風が吹きつけるなか、キツネは「もうすぐ魚が食いつくだろう」と必死に我慢します。
ところが時間が経っても、しっぽに魚がかかる気配はありません。それどころか、どんどん寒さが増し、しっぽが動かなくなってきました。

やがて夜が近づき、キツネは「そろそろ引き上げよう」としっぽを引っ張ろうとしますが――抜けない!
氷の中でしっぽが凍りついてしまったのです。
キツネは慌てて立ち上がろうとしますが、無理に引っ張った拍子に、**ぶちん!**と音を立てて、しっぽの先がちぎれてしまいます。
その瞬間、近くの木の上から、あのサルが腹をかかえて大笑い。
「ひっかかったな、まぬけなキツネめ!」
ようやく騙されたと気づいたキツネは、怒りと恥ずかしさでいっぱいになり、尻尾の先をなくしたまま、雪の中を逃げ去っていきました。

キツネはもう、だまされまいと心に誓いました。
それからというもの、キツネのしっぽの先は少し短くなったといいます。
今でも山に住むキツネたちのしっぽを見ると、先が丸くなっているのは、そんな昔話の名残かもしれませんね──。

5.『江戸小咄』「鞠」

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春の夕暮れ、長屋の裏手で近所の子どもたちが手鞠(てまり)遊びに興じていた。歌に合わせてぽんぽんと鞠が弾み、笑い声が路地に響く。そこへ通りかかったのは、隣町のご隠居。子どもらの様子を微笑ましく見守るも、ふと一つの鞠が転がって彼の足元へ。

ご隠居、器用にその鞠を手に取り、子どもたちに返すかと思いきや、自らぽんと一つ打ってみせる。「昔とった杵柄よ」と得意げに。ところが手がすべり、鞠は隣家の塀を越え、向こうの軒下にすっぽり。子どもらはあんぐり、ご隠居も「こりゃまた…」と苦笑い。

そこへ現れたのが、塀の向こうの主(あるじ)、頑固で有名な大工の熊さん。「誰だい、うちの庭に投げ込んだのは!」と声を荒げる。ご隠居、恐縮しながら「わしがやりまして…すまぬ」と頭を下げるも、熊さん「子どもの遊びに大人がしゃしゃり出るこたぁねえ!」と一喝。子どもたちは固まり、ご隠居はさらに頭を下げる。

しかし、少し間を置いて熊さん、「でもまあ、ご隠居がそう言うなら――」と庭から鞠を拾って戻り、「ほらよ、大事な鞠だろ」と笑って渡す。ご隠居も笑い、「まったく、年甲斐もなく張り切っちまった」と照れ隠し。
春風がふと吹き抜け、鞠はまた軽やかに弾む。江戸の夕暮れ、鞠一つで生まれる小さな騒動もまた、町のぬくもりであった――。

10.『日本おとぎ噺』 「豆つぶころころ」

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むかしむかし、ある村に、ずぼらで怠け者な嫁が住んでいた。ある日、姑に言われて豆を煮ることになったが、ついウトウトして火加減を忘れてしまい、鍋の中の豆が煮えすぎて、豆つぶたちは勢いよく鍋から飛び出してしまった。「こりゃたまらん!」と豆つぶたちは叫び、ころころと転がって台所から外へと逃げていった。

ころころ転がった豆たちは野原へと出ていき、途中でいろいろな仲間と出会っていく。最初に出会ったのは「そらまめさん」、続いて「ごまつぶさん」、さらには「こんぶさん」や「おこめさん」も仲間になり、どんどん行列が長くなっていく。仲間たちは「もう戻らなくていい。新しい世界を見に行こう」と歌いながら、旅を続けた。

やがて一行は、小さな橋のかかる川にたどりつく。しかし渡る途中で、橋が壊れ、みんな一緒に川へどぼんと落ちてしまう。「助けてー!」と大騒ぎ。あわや全滅かというとき、通りかかった猫が騒ぎを聞きつけてやってきた。猫は優しく、みんなを次々に川から助け出してくれた。

助け出された豆たちは「ありがとう、猫さん!」「命拾いしたよ!」と礼を言い、旅を終えて村へ帰ることにした。嫁も、自分のずぼらさが引き起こした騒動に気づき、心を入れ替えてまじめに働くようになったという。それからというもの、村では豆を煮るときは誰も居眠りをしなくなったそうな。

4.『古典落語』「しわい屋(しわいや)」

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昔、江戸の町に「しわい屋(しつこい性格の男)」とあだ名される商人がいた。何事につけても細かく、ケチで、くどい。商売相手を何度も値切り、交渉に時間をかけ、挙げ句には「少しでも得をせねば損」と信じて疑わぬ頑固者。周囲の者は相手をするのも疲れる始末。そんなある日、このしわい屋が、町内の馴染みの植木屋に声をかけた。「新しく鉢植えを買いたいんだが、少し見繕ってくれ」と。植木屋は「これはまた面倒な相手だ」と、内心溜息をつくのだった。

植木屋がいくつかの鉢を持ってくると、しわい屋は目をぎらり。「これは何年ものだ?」「水やりは一日何回?」「肥料は何を使っておる?」と、矢継ぎ早に質問攻め。そして「それにしてはこの値は高い」と値切りにかかる。植木屋も慣れたもので、多少のやり取りには応じるが、今日は一段としつこい。結局、しわい屋は「それでは、この鉢を一両で売ってくれ」と無理難題を持ちかける。「それはとても出せぬ」と植木屋が断ると、「では他を探すまでよ」と立ち去るのだった。町内の者たちは、「あの調子ではどこでも断られるだろう」と呆れていた。

ところが数日後、しわい屋が再び植木屋の元を訪れる。「やはりお前さんの鉢が一番良い。あれを一両で譲ってくれ」と、またも無茶を言う。植木屋もさすがに業を煮やし、「もう売れましたよ」と突っぱねるが、「じゃあ別の鉢を見せてくれ」と食い下がる。延々と続く押し問答に、ついに植木屋が「ええい、わかった、特別にその値で出しましょう」と折れてしまう。しわい屋は満足げに支払いを済ませ、植木を抱えて帰っていく。その姿に、周囲の者は「相手が根負けしてしまった」と肩をすくめるのだった。

数日後、しわい屋がまたやって来た。今度は「鉢にひびが入っていた」と文句をつけ、「一部返金せよ」としわいぶりを発揮。植木屋もたまらず、「もうけっこう、代金はお返ししますから、その鉢もお引き取りを!」と、泣く泣く応じる始末。ところが翌日、別の植木屋から「この鉢、上等で一両以上で売れるよ」としわい屋が得意顔で語っていたという話が町に広がる。これには皆呆れ、「あの男にはかなわない」と、しわい屋の名はますます広まり、江戸の伝説となった――というオチで噺は幕を閉じる。