語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

5.『江戸小咄』「鞠」

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春の夕暮れ、長屋の裏手で近所の子どもたちが手鞠(てまり)遊びに興じていた。歌に合わせてぽんぽんと鞠が弾み、笑い声が路地に響く。そこへ通りかかったのは、隣町のご隠居。子どもらの様子を微笑ましく見守るも、ふと一つの鞠が転がって彼の足元へ。

ご隠居、器用にその鞠を手に取り、子どもたちに返すかと思いきや、自らぽんと一つ打ってみせる。「昔とった杵柄よ」と得意げに。ところが手がすべり、鞠は隣家の塀を越え、向こうの軒下にすっぽり。子どもらはあんぐり、ご隠居も「こりゃまた…」と苦笑い。

そこへ現れたのが、塀の向こうの主(あるじ)、頑固で有名な大工の熊さん。「誰だい、うちの庭に投げ込んだのは!」と声を荒げる。ご隠居、恐縮しながら「わしがやりまして…すまぬ」と頭を下げるも、熊さん「子どもの遊びに大人がしゃしゃり出るこたぁねえ!」と一喝。子どもたちは固まり、ご隠居はさらに頭を下げる。

しかし、少し間を置いて熊さん、「でもまあ、ご隠居がそう言うなら――」と庭から鞠を拾って戻り、「ほらよ、大事な鞠だろ」と笑って渡す。ご隠居も笑い、「まったく、年甲斐もなく張り切っちまった」と照れ隠し。
春風がふと吹き抜け、鞠はまた軽やかに弾む。江戸の夕暮れ、鞠一つで生まれる小さな騒動もまた、町のぬくもりであった――。

10.『日本おとぎ噺』 「豆つぶころころ」

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むかしむかし、ある村に、ずぼらで怠け者な嫁が住んでいた。ある日、姑に言われて豆を煮ることになったが、ついウトウトして火加減を忘れてしまい、鍋の中の豆が煮えすぎて、豆つぶたちは勢いよく鍋から飛び出してしまった。「こりゃたまらん!」と豆つぶたちは叫び、ころころと転がって台所から外へと逃げていった。

ころころ転がった豆たちは野原へと出ていき、途中でいろいろな仲間と出会っていく。最初に出会ったのは「そらまめさん」、続いて「ごまつぶさん」、さらには「こんぶさん」や「おこめさん」も仲間になり、どんどん行列が長くなっていく。仲間たちは「もう戻らなくていい。新しい世界を見に行こう」と歌いながら、旅を続けた。

やがて一行は、小さな橋のかかる川にたどりつく。しかし渡る途中で、橋が壊れ、みんな一緒に川へどぼんと落ちてしまう。「助けてー!」と大騒ぎ。あわや全滅かというとき、通りかかった猫が騒ぎを聞きつけてやってきた。猫は優しく、みんなを次々に川から助け出してくれた。

助け出された豆たちは「ありがとう、猫さん!」「命拾いしたよ!」と礼を言い、旅を終えて村へ帰ることにした。嫁も、自分のずぼらさが引き起こした騒動に気づき、心を入れ替えてまじめに働くようになったという。それからというもの、村では豆を煮るときは誰も居眠りをしなくなったそうな。

4.『古典落語』「しわい屋(しわいや)」

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昔、江戸の町に「しわい屋(しつこい性格の男)」とあだ名される商人がいた。何事につけても細かく、ケチで、くどい。商売相手を何度も値切り、交渉に時間をかけ、挙げ句には「少しでも得をせねば損」と信じて疑わぬ頑固者。周囲の者は相手をするのも疲れる始末。そんなある日、このしわい屋が、町内の馴染みの植木屋に声をかけた。「新しく鉢植えを買いたいんだが、少し見繕ってくれ」と。植木屋は「これはまた面倒な相手だ」と、内心溜息をつくのだった。

植木屋がいくつかの鉢を持ってくると、しわい屋は目をぎらり。「これは何年ものだ?」「水やりは一日何回?」「肥料は何を使っておる?」と、矢継ぎ早に質問攻め。そして「それにしてはこの値は高い」と値切りにかかる。植木屋も慣れたもので、多少のやり取りには応じるが、今日は一段としつこい。結局、しわい屋は「それでは、この鉢を一両で売ってくれ」と無理難題を持ちかける。「それはとても出せぬ」と植木屋が断ると、「では他を探すまでよ」と立ち去るのだった。町内の者たちは、「あの調子ではどこでも断られるだろう」と呆れていた。

ところが数日後、しわい屋が再び植木屋の元を訪れる。「やはりお前さんの鉢が一番良い。あれを一両で譲ってくれ」と、またも無茶を言う。植木屋もさすがに業を煮やし、「もう売れましたよ」と突っぱねるが、「じゃあ別の鉢を見せてくれ」と食い下がる。延々と続く押し問答に、ついに植木屋が「ええい、わかった、特別にその値で出しましょう」と折れてしまう。しわい屋は満足げに支払いを済ませ、植木を抱えて帰っていく。その姿に、周囲の者は「相手が根負けしてしまった」と肩をすくめるのだった。

数日後、しわい屋がまたやって来た。今度は「鉢にひびが入っていた」と文句をつけ、「一部返金せよ」としわいぶりを発揮。植木屋もたまらず、「もうけっこう、代金はお返ししますから、その鉢もお引き取りを!」と、泣く泣く応じる始末。ところが翌日、別の植木屋から「この鉢、上等で一両以上で売れるよ」としわい屋が得意顔で語っていたという話が町に広がる。これには皆呆れ、「あの男にはかなわない」と、しわい屋の名はますます広まり、江戸の伝説となった――というオチで噺は幕を閉じる。

9. 『日本おとぎ噺 』「桃太郎」

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むかしむかし、あるところに、仲睦まじく暮らすおじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出かける、そんな穏やかな日々。ある日、おばあさんが川で洗濯をしていると、「どんぶらこ、どんぶらこ」と流れてくる大きな桃を見つけました。「まあ、なんと大きな桃じゃこと!」と驚きつつ、それを抱えて家に持ち帰ります。

家に戻り、おじいさんとふたりで桃を割ってみると、なんと中から元気な男の赤ん坊が生まれました。「おぎゃあ」と泣くその子を見て、ふたりは驚きながらも大喜び。「桃から生まれた子じゃ」と名づけて、「桃太郎」と呼ぶことにします。子どものいなかったふたりは、桃太郎をわが子のように大切に育てました。やがて桃太郎はすくすくと育ち、力持ちの立派な若者に成長します。

ある日、桃太郎は「鬼ヶ島に悪い鬼が住んでいて、村人たちから宝物を奪っている」と聞き、自ら退治に行くことを決意します。おばあさんが用意してくれたきび団子を腰にぶらさげ、旅に出た桃太郎は、道中で犬、猿、雉に出会います。それぞれにきび団子を分け与え、「鬼退治に力を貸してくれ」と頼むと、三匹は喜んで仲間になります。こうして桃太郎と動物たちは、鬼ヶ島へと向かうのでした。

鬼ヶ島に到着した一行は、勇敢に鬼たちと戦い、見事に勝利を収めます。鬼たちは降参し、奪った宝物をすべて返しました。桃太郎たちは宝物を積んで村へ帰り、おじいさんとおばあさんは涙を流して喜びます。村人たちも桃太郎の勇気と優しさを称え、村は再び平和を取り戻しました。こうして桃太郎は、人々の心に語り継がれる英雄となったのでした。

4.『江戸小咄』「煙草入」

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ある日、長屋の男・茂兵衛が、懐から見事な革の煙草入れを取り出した。細工も見事、金具も上等。隣人の徳さんが「おい茂さん、それは粋な一品だねえ」と感心する。茂兵衛、鼻を高くして「ええ、吉原帰りにふと見つけてね、つい衝動買いで」と得意気に語る。

ところがそれを見た熊五郎が、「へぇ、いいもん持ってるじゃねえか。でも中身はどうだ?」と聞く。茂兵衛が開けて見せると、中は空っぽ。火入れも、煙草葉も入っていない。徳さんが首をかしげて「使ってないのかい?」と尋ねると、茂兵衛は気まずそうに笑いながら「いや…まだ煙草買ってなくて」と口ごもる。

そこへ、ご隠居が通りかかり、一連の話を聞いて大笑い。「煙草入れだけ持って、煙草がねえとは――なんだい、まるで財布だけ持ってて金が入ってないようなもんだな」と言うと、周囲もつられて笑う。茂兵衛はちょっぴり赤面しながらも、肩をすくめて「見栄張るのも楽じゃねえ」と苦笑い。

夕暮れ時、長屋の路地裏に笑い声がこだまする。誰もが貧しくとも、笑いと粋で生きていた江戸の暮らし。
茂兵衛の煙草入れは、今日も胸元で空っぽのまま、誇らしげに揺れている――。