語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

93.日本おとぎ噺 「八郎潟の八郎(はちろうがたのはちろう)」

100えんメガネ

昔、出羽の国の山奥に、身の丈五丈(ごじょう)もある大男の子どもが生まれた。名を「八郎(はちろう)」という。力持ちで、山を動かし、川をせき止め、百姓の手伝いをすれば田んぼ十枚分も耕せた。だが体が大きすぎるために村人たちと暮らすには不便で、やがて一人山にこもって生きることとなった。



八郎は、もっと自分に合った広い土地が欲しいと願い、北へ北へと旅に出た。川をまたぎ、山を越え、鳥海山のふもとに至ったとき、「このあたりならば、自分がのびのびと暮らせそうだ」と感じる。八郎はここに大きな湖を作ろうと決心し、山を崩して土を運び始めた。



八郎は、数年かけて山を削り、土を運び、大きな穴を掘った。そこへ川の水を引き込み、ついに湖ができた。周りには水田が広がり、人々も集まって村ができた。だが、湖を作るために自然の流れを変えたことで、下流の村々に水害が起こってしまった。人々は八郎を責めたが、八郎は謝り、流れを整え直して皆が幸せに暮らせるように工夫した。



こうしてできた湖は「八郎潟(はちろうがた)」と呼ばれ、八郎は土地の守り神のように人々から敬われた。八郎は再び山に帰り、姿を消したが、大水のときなどには「八郎さまが見守ってくださっている」と村人は信じ、祈りを捧げたという。今も秋田の大地には、八郎の力とやさしさが息づいているという。