語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

38.日本おとぎ噺 「一休さん(いっきゅうさん)」

100えんメガネ

昔、京都のとある寺に、一風変わった小坊主がいました。その名は一休(いっきゅう)。賢く、いたずら好きで、何よりも「理屈より心」を大切にする少年でした。ある日、寺の和尚が「この橋は渡るべからず」と札を立てた橋を見物に出かけます。見張り役の坊主たちは、誰も橋を渡れないように警戒していました。



そこへ現れたのが一休。橋の前で少し考えた後、するりと「橋の上ではなく、橋の“横の縁”を歩いて渡る」ことで、渡ることに成功します。「橋は渡るなとは書いてあるが、縁は渡るなとは書いておらん」と言って、和尚も感心するしかありませんでした。このように、一休は常に頭を使い、言葉や形式の裏を読む心を持っていたのです。



あるとき、殿様が一休を試そうと、難題を出します。「屏風に描かれた虎を縄で捕まえてみよ」と。一休は屏風の前に座り、こう答えます。「では、その虎をまず外へ追い出してください。そしたら縄で縛ってみせましょう」。その場にいた家臣たちは大笑いし、殿様も感服しました。理屈で勝とうとする相手を、知恵でひょいとかわすのが一休流でした。



そんな一休の行動は、ときに型破りに見えましたが、その根底には「人の心を思う優しさ」がありました。困っている町人には知恵で救いの手を差し伸べ、偉い人には一言で諭す。大人たちが忘れがちな「本当の知恵」を一休はいつも見せてくれたのです。今でも、知恵と心を大事にする子どもの象徴として、一休さんの話は語り継がれています。