語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

34.日本おとぎ噺 「ちょうふく山の山んば」

100えんメガネ

昔、ちょうふく山のふもとの村に、あるおばあさんが住んでいました。ある日、町へ織った布を売りに行こうと山道を越えていると、山の途中で突然天気が悪くなり、雷雨に見舞われます。困ったおばあさんが雨宿りできる場所を探していると、奥深い林の中に一軒の古びた家を見つけます。そこで「もしや……山んばの家では」とおびえながらも、雨をしのぐために中へと入っていきます。


家の中には年老いた女が一人いて、「まあまあ、濡れてかわいそうに」と優しく迎えてくれました。おばあさんは安堵し、囲炉裏のそばで体を温めながら、持っていた布を広げて見せます。すると女は「なんと綺麗な布じゃ、わしが買おう」と言って、布を受け取り、代金にと一つの袋を渡します。おばあさんは喜び、雨も止んだので山を下りて帰りました。けれども、袋の中身を見ると中には落ち葉しか入っておらず、「ああ、やはりあれは山んばだったか」と気づきます。


数日後、別の村人が「山んばに会ってみたいものだ」と言って同じ山道を登っていきます。やがて例の古家にたどり着き、中に入ると老婆が現れ、やはり親切に迎えてくれます。だが村人は興味本位で「お山の山んばじゃろう?」と口にしてしまいます。すると老婆の顔がにわかに恐ろしい形相に変わり、声を荒らげ「正体を見破ったな!」と怒り出しました。山んばは巨大な姿に変わり、村人を追いかけ始めます。


村人は必死に山を駆け下り、途中で転びながらも、なんとかふもとの村へ逃げ帰ります。後ろを見れば、もう山んばの姿は見えませんでした。それ以来、ちょうふく山には誰も近づかなくなり、「あの山には山んばが住んでいる」と語り継がれるようになったのです。けれど、布を買ってくれたことを思えば、決して悪い者でもなかったのかもしれない――そんな噂も、どこかで囁かれているのでした。