22.日本おとぎ噺 「塩ふきうす」
昔々、あるところに仲の良い兄弟が住んでいました。しかし、あるとき兄は欲深くなり、弟の持ち物を取り上げ、弟を家から追い出してしまいました。弟は何も持たずに、貧しい生活を余儀なくされますが、心の優しい男でした。

ある日、弟は山で困っている老人を助けました。老人はそのお礼に「塩をふき出す不思議なうす」をくれました。そのうすは、使い方をきちんと守れば、塩だけでなく、欲しい物を何でも出してくれる魔法の道具だったのです。弟はそのうすを使い、質素ながらも幸せな生活を送るようになります。

うわさを聞きつけた兄が弟の家を訪ねてきて、無理やりうすを奪い取ってしまいます。ところが、兄は使い方を知らず、うすに「塩を出せ」と命じたものの、止め方が分からず、うすはどんどん塩を出し続けます。慌てた兄は、うすを持ったまま船に乗り、海に逃げ出しますが、船は塩でいっぱいになり、ついに沈んでしまいます。

こうして兄は自業自得の末に海に沈み、魔法のうすも海の底へ。それからというもの、海の水はしょっぱくなったと言い伝えられています。弟は再び静かな生活に戻り、人々に感謝されながら暮らしました。

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