20.『日本おとぎ噺』 「かぐや姫」
昔、竹取の翁(おきな)が山で竹を取っていたところ、不思議に光る竹を見つける。切ってみると、なんと中から小さな女の子が現れた。翁は驚きつつも喜び、女の子を連れて帰り、妻とともに育てることに。やがて娘は美しい少女へと成長し、「かぐや姫」と名づけられた。

かぐや姫の美しさは都中に広まり、多くの貴族が求婚に訪れる。姫はそのすべてに難題を出して断る。「仏の御石の鉢を持ってきて」「火鼠の皮衣を見せて」など、誰にも成し遂げられぬ無理難題。男たちはことごとく失敗し、諦めて去っていった。

夏の終わり、かぐや姫は悲しげな様子で「実は私は月の世界の者、満月の夜に迎えが来る」と打ち明ける。翁は姫を守ろうと、帝に願い出て護衛を付けるが、月の使者は夜空から光とともに現れ、地上の兵も太刀打ちできない。姫は涙をこらえつつ、最後に育ての親に手紙と不老不死の薬を残す。

かぐや姫が去った後、翁は深い悲しみに暮れる。残された帝も、姫への想いを断ち切れず、不老不死の薬を焼かせるために富士の山へ送り届ける。「天に届くほど高い山で焼け」と命じたという。以後、その山を「富士山」と呼ぶようになった。今でもその煙が空へと昇るという。

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