語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

13.『日本おとぎ噺 』「夢を買う」

100えんメガネ

むかしむかし、山里に一人の貧しい男が暮らしていました。薪を割って売っては、わずかな銭を得るだけの暮らし。着るものも粗末で、毎日の食事もままなりません。それでも男は明るく、「いつか大きな幸せが訪れる」と信じていました。ある晩、男はふしぎな夢を見ます。夢の中で、立派な屋敷に住み、庭に咲く花を愛でながら、家族と笑い合う自分の姿がありました。

翌朝、男は夢の余韻に包まれながら薪を売りに村へ出ます。すると道端に、ふしぎな格好の旅の商人が立っていました。商人は、「わしは夢を買い取る商いをしておる」と言います。男が半信半疑で自分の夢の話をすると、商人は感心し、「その夢は価値がある。銭三両で買おう」と言いました。男は驚きつつも、銭のありがたさに心が動きます。

銭三両を手に入れた男は、久しぶりに腹一杯の飯を食べ、新しい衣を買い、心まで豊かになります。しかし夜、床につくと、もう夢は現れません。以前のような希望に満ちた思いが、どこかへ消えてしまったのです。「夢を売ってしまったからか…」と、男は寂しさを覚えます。いくら暮らしが楽になっても、心が満たされないことに気づいたのでした。

男は翌朝、商人を追いかけて山道をたどります。何日も歩いた末に、ようやく商人を見つけ、こう言いました。「夢を返してほしい。銭はいらぬ」。商人は静かにうなずき、「夢を持つ心こそ、何よりの財じゃ」と言って巻物を返します。その晩、男はまた夢を見ました。今度は夢の中で、笑う家族と一緒に、今の自分を誇らしげに見つめていました。