46.日本おとぎ噺 「小太郎と母龍(こたろうとははりゅう)」
信州の山深く、小太郎という名の少年がひとり母と暮らしていた。母は物静かで、何かを隠しているような雰囲気をまとっていた。父のことを聞いても「遠い山の神様」としか教えてくれず、少年は不思議に思いながらも、優しい母と山里の生活を続けていた。

ある日、母は小太郎に真実を告げる。「私は龍なのです。もうこの姿ではいられません」と。母は涙ながらに別れを告げ、川へ姿を消す。小太郎はその言葉に打ちのめされるが、母の教えを胸に、真実を探して旅に出ることを決意する。

旅の途中、小太郎は龍の住む山深い湖にたどり着く。そこで彼は、湖の主である老いた龍に導かれ、母の真の姿とその理由を知る。母は山の守り神であり、人間の世界に降りて小太郎を産んだのだった。

小太郎は湖で母龍と再会する。母はもう人間の姿には戻れないが、龍の姿で優しく小太郎に語りかける。「人と自然を結ぶ者となりなさい」と。小太郎は母の言葉を胸に、山の守り手としての道を歩み始めるのだった。

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