「私の与太話」「子ども・子育て支援金」
後期高齢者医療保険料額決定通知書が届いた。毎年のことなので、また保険料の通知かと何気なく眺めていたら、見慣れない文字が目に入った。「子ども・子育て支援金」。ん? 私はもう後期高齢者である。子どもはとっくに独立し、孫まで大きくなった。それでも、どうやら私も子育てに参加するらしい。

もちろん、子どもを育てやすい国にすることには賛成である。若い夫婦の負担を軽くするのも必要だと思う。しかし国は、お金が必要になると実に上手に国民の財布を見つける。こちらは働いて給料を増やすこともできず、頼りは毎月の年金だけ。その年金から、保険料だ税金だ支援金だと、少しずつ手取りが減っていく。

現役世代なら「来年は昇給を」と期待することもできる。ところが年金暮らしには昇給の相談相手がいない。「物価が上がりました」「負担が増えました」と言われても、年金に「では来月から一万円増やしてください」と頼むわけにもいかない。国は「みんなで支えましょう」と言うが、支えられる側のはずの私まで、いつの間にか支える側に回っている。

通知書を見ながら妻に言った。
「七十八にもなって、また子育てをすることになったぞ」
妻が笑った。
「今度は誰を育てるの?」
私は通知書をたたんで答えた。
「分からん。ただ一つ確かなのは――子どもより先に、国の制度がどんどん育っていること
だ。」

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