7.『日本おとぎ噺 』「ぶんぶく茶釜」
むかしむかし、ある寺に住む和尚さまが、山で傷ついたタヌキを見つけました。和尚さまはそのタヌキを寺に連れて帰り、手当てをしてやります。タヌキはやがて元気になり、恩返しがしたいと強く思いました。

タヌキはある日、寺に古くなった茶釜があるのを見つけ、「自分が化けて芸をすれば、お金が手に入るかもしれぬ」と思いつきます。するとタヌキは自ら茶釜の姿に化け、和尚に「旅の芸人に売ってください」と告げます。和尚は不思議に思いながらも、茶釜を町へ持っていきます。

町の芸人がその茶釜を買い取り、興行を開くと、茶釜は自在に動き出し、綱渡りや太鼓を叩く芸を見せて、人々は大いに笑って喜びました。「ぶんぶく茶釜」と名付けられ、たちまち町の人気者に。芸人も喜び、茶釜とともに旅興行を続けます。

やがてタヌキは芸人に別れを告げ、「恩返しはこれで終わり」と言って、再び和尚さまの元へ戻ってきました。和尚さまは茶釜を大切に扱い、寺ではその後も不思議な茶釜の話が語り継がれるようになったということです。

このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。