語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

57.日本おとぎ噺 「大沼池の黒竜(おおぬまいけのこくりゅう)」

100えんメガネ

昔、信州(しんしゅう)の山奥に「大沼池(おおぬまいけ)」という大きな池があった。池の水は深く青く、どこまでも澄んでいたが、村人たちはこの池を恐れていた。ある晩、池から空へと黒い雲が湧き上がり、雷鳴とともに何かが天に昇っていったという。不吉な噂が村に広がり、「池には黒竜が棲む」と言い伝えられるようになる。



ある年、山に道を通すために工事が始まった。だが、池のそばで大きな音を立てて作業が始まると、突然、空がかき曇り、嵐が巻き起こった。雷が落ち、風が木をなぎ倒し、土砂が池に流れ込む。その夜、工事に関わった者の夢に、黒い竜の姿が現れ「この池を荒らすでない」と怒りの声をあげたという。



村では騒ぎとなり、長老が山に登り、池のほとりで竜神に向けて祈りを捧げた。「どうかお怒りを鎮めてくだされ、この山と村を守ってください」と。その後、村人たちは池を穢さず、神の棲まう場所として大切にするようになった。やがて嵐はおさまり、再び池は静けさを取り戻した。



それ以来、大沼池には誰もむやみに近づかず、祭りの日には供物を捧げて黒竜に感謝を伝えるようになった。池のほとりでは、今でも風が吹くとき、遠くから「ふうっ」と龍の息のような音が聞こえるという。村人たちは、池を見上げながらそっとつぶやく。「黒竜さま、どうかお守りください」と──。