「私の与太話」「世論調査」
新聞を見ていたら、高市内閣の世論調査が並んでいた。時事通信は支持49.0%、朝日は53%、毎日は41%、ANNは49.2%。同じ日本国民に聞いているはずなのに、数字はずいぶん違う。私は表を眺めながら、「これは世論を調べた数字なのか、それとも数字のほうが世論を迷わせているのか」と首をかしげた。

調べてみれば、電話調査だったり、調査日が違ったり、回答した人の数や質問方法も違う。なるほど、それなら多少の差は出るだろう。しかし41%と53%では12ポイントも違う。「今日は支持、明日は不支持という人がそんなにいるのか」。私は電卓まで持ち出し、平均を出せば本当の世論に近づくのではないかと考え始めた。

四社の支持率を足して割ると、およそ48%。私は妻に「まあ半分くらいが支持している、と考えるのが無難かな」と説明した。それにしても、物価高や政治への不満を毎日のように聞く割には、結構な支持がある。「世間というものは分からんなあ」と私。すると妻は、「世間じゃなくて、調査するたびに違うんでしょう」と冷静だった。

私は結局、「どこの世論調査を信じればいいのか分からん」と新聞を畳んだ。すると妻が、「全部見ればいいじゃない。一つだけ信じるから迷うのよ」と言う。なるほどもっともだ。私は四社の数字をもう一度眺めた。支持率を調べたはずなのに、最後まで分からなかったのは国民の気持ちではない。――世論調査を見ている私の気持ちだった。

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