「私の与太話」「草刈り」
毎日、嫌になるほど暑い。わが家の前には、縦列二台ずつ三列、合計六台を置ける借り駐車場がある。家の北側には行き止まりの農道が延び、その隣は墓地。家の車三台に加え、子や孫が来た時にも困らぬよう、月三千円という格安で借りている。ただし条件は、駐車場の草を刈ることである。

夏の草は遠慮を知らない。少し油断すると、昨日まで地面だった所が、たちまち青々とした草原になる。鎌一本では追いつかないので、エンジン付き草刈り機を肩に掛け、朝のうちから作業を始める。機械の音を響かせて刈り進むが、暑さは容赦なく、汗は流れ、腕はしびれ、腰までだんだん重くなってくる。

六台分の駐車場だけでも広いのに、農道脇と墓地側まである。一度に終わらせるのは無理なので、少し刈っては家へ戻り、水を飲み、冷房に当たる。涼しくなると再び外へ出るが、今度は機械のエンジンより先に私の息が切れる。休み休み何とか刈り終えるころには、時計はまだ昼でも、気持ちの上では立派な一日仕事である。

きれいになった駐車場を眺めると、それなりの達成感はある。月三千円で六台分なら、確かに安い。しかし、機械の燃料代、汗の量、休憩時間、翌日の筋肉痛まで計算すると、少々話が違ってくる。しかも数日後には、刈ったはずの場所から新しい芽が平然と顔を出す。どうやら私は駐車場を借りたのではない。月三千円で、草に雇われているらしい。

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