「私の与太話」「タッパーバイキング」
朝の食事は、いつも私一人です。誰かが用意してくれるわけではないので、自分で準備します。とはいえ、朝から包丁や鍋を出すのは面倒です。ご飯は冷凍を温め、味噌汁はインスタント、そこへ納豆を一つ。これだけでも朝食にはなりますが、少し寂しいので、私は冷蔵庫の中に小さな食堂を作ることにしました。

名づけて「タッパーバイキング」です。煮物、漬物、きんぴら、卵焼きなど、日持ちするおかずや昨日の残りを、小さなタッパーに分けて入れておきます。朝になると冷蔵庫の扉を開け、その日の気分で品定め。六区分に分かれたトレーへ、少しずつ好きなおかずを盛りつけます。料理は簡単でも、選ぶ楽しみだけは立派なものです。

六つの区画が埋まると、残り物ばかりとは思えないほど見栄えのよい朝食になります。「今日は旅館風だな」「これは健康定食だ」と、一人で勝手に献立名までつけます。同じおかずでも置く場所を変えれば、昨日とは別の料理に見えるから不思議です。食べ終われば、トレーと茶碗を洗い、タッパーを冷蔵庫へ戻して朝の仕事は終了です。

準備は簡単、品数は豊富、食品も無駄になりません。私としては、なかなかよくできた朝食方式だと思っています。ただし、毎朝バイキングと言っても、料理人も客も皿洗い係も、全部私一人です。しかも食べ放題ではありますが、同じおかずを食べ過ぎると、昼の分がなくなります。わが家のバイキングは、取り過ぎると店主から叱られるのです。

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