語り継ぐこころ/日本おとぎ噺・江戸小咄・古典落語・笑いの匠たち

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たちのダイジェスト版と挿絵です。たまに、私の与太話が入ります。 文も挿絵もChatGPTが作っています。   よかったら ★nice! をポチット押してね。

「私の与太話」「道路工事」

100えんメガネ

最近、車で走っていると、あちらこちらで道路工事にぶつかる。「工事のため通行止め」とあって迂回すれば、その先でもまた通行止め。右へ曲がっても工事、左へ逃げても工事で、こちらは目的地へ向かっているのか、工事現場を見学しているのか分からなくなる。道路より先に、運転手の気持ちが掘り返されてしまう。



知り合いに聞くと、どうも年度の都合らしい。役所の発注がぎりぎりになっても、工事書類上は年度内に終わらせなければならない。だから五月、六月になると、道路も役所も急に慌ただしくなる。ふだん静かな道まで掘り返され、昨日まで何ともなかった場所に三角コーンが並ぶ。春を待つ前に、まず工事看板が咲くのである。



さらに聞けば、夏ごろに終わった工事でも、完了写真を年度末の資料として見せなければならない。その時、現場の人がドカジャンを着て写真に写るのだそうだ。七月、八月の暑い盛りでも、写真の中だけは二月、三月の顔をする。道路工事にも季節の演出があり、現場の汗より、書類の季節感が大事らしい。



もちろん道路は直してもらわねば困る。傷んだ道を放っておけば、車も人も危ない。だが、なぜか工事は年度末に集中し、住民は毎年同じ迷路を走らされる。工事の都合で道を直すのか、年度の都合で道を掘るのか、だんだん分からなくなる。結局、道路より先に直すべきなのは、役所の段取りかもしれない。もっとも、そこは通行止めである。