「私の与太話」「クラT 」
新聞を読んでいたら、「クラTトラブル」という見出しが目に入った。クラT? 私はしばらく考えたが、さっぱり分からない。記事を読んでようやく「文化祭などで作るクラスTシャツ」の略だと知った。何でも短くすればいいというものでもない。老人には、まず暗号解読から始まる新聞である。

そのクラスTシャツをネットで注文したところ、「文化祭に間に合わない」「代金を払ったのに届かない」などのトラブルがあるという。どうやら検索すると上のほうに出てくる業者へ、そのまま注文する人もいるらしい。高校生だけでなく、保護者や先生まで関わるのだから、金額もそれなりになる。

私は昔から、検索の一番上に出るから一番安心とは思っていない。広告だったり、検索対策が上手だったりするだけかもしれない。会社の住所、電話番号、評判、支払い方法、納期――少し調べれば分かることも多い。「上にあるから大丈夫」で何万円も送金するとは、ずいぶん大胆な世の中になったものだ。

もっとも私も、何か分からないことがあると、すぐネットで検索する。今回も「クラTとは何だ」と調べた。検索結果を上から順番に眺め、「なるほど、クラスTシャツか」と納得したところで気がついた。検索上位を信用するな、と偉そうに言っていた私が――一番上を真っ先に読んでいた。

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