よもやま文庫/語り継ぐこころ

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たち・私の与太話・古典小説のダイジェスト版と挿絵です。 文も挿絵もChatGPTが作っています。ちょんまげの描写が正しくできません。お許しを。

68.『古典落語』「かつぎや」

100えんメガネ

江戸の町外れ、裏長屋に住む八五郎と熊さん。日銭にも困るような暮らしのなか、「ひとつ手っ取り早く稼げる手はないか」と頭を悩ませる。そんなある日、熊さんが耳寄りな話を仕入れてくる。「品川宿に行けば、客の荷物を担いで小銭が稼げる“かつぎや”の仕事があるらしい」と。どうやら、田舎から出てきた旅人の荷物を運ぶのを手伝う代わりに、心付けがもらえるというのだ。「こりゃうまい」とばかりに、二人は早速、品川へと繰り出す。



ところが、いざ現地に着いても仕事は見つからず、あてもなく宿場をうろつくばかり。見よう見まねで旅人に声をかけるが、荷物は風呂敷ひとつだったり、拒まれたりと、なかなか上手くいかない。ようやく「荷があるから運んでくれ」と頼まれたと思えば、品川から神田までという長距離で、しかも大八車に山のような荷物。担ぐどころか押して歩くだけで汗だくになり、へとへとになる八五郎と熊さん。しかも道中で「ちょっと寄る」と言った客がぱったり姿を消す始末。



結局、荷物だけ押しつけられてしまった二人は、どうにか神田までたどり着くも、待っているはずの相手はいない。呆然としていると、町人たちが寄ってきて「その荷は盗品じゃねぇか」と騒ぎ出す。あわてて事情を話すも信用されず、二人はそのまま番所へ連れて行かれそうになる。必死に弁明していると、偶然にも消えた客が現れ、「あれは冗談のつもりだった」と平謝り。だが、既に二人の体力も気力も尽き果てており、「もうかつぎやなんて御免だ」と嘆く。



帰り道、ようやく長屋へと戻った八五郎と熊さん。土埃まみれの姿に近所の子どもが「何担いでたの?」と尋ねると、熊さんがしれっと答える。「命を担いできたんだよ」。長屋に笑いが広がるなか、八五郎は「やっぱり地道に働くのが一番だな」とぼやく。こうして江戸の町には、軽口と汗で一日を終える男たちがいて、失敗もまた笑いに変わる。落語『かつぎや』は、そんな江戸庶民の逞しさと滑稽が香る、粋な一席である。


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