よもやま文庫/語り継ぐこころ

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たち・私の与太話・古典小説のダイジェスト版と挿絵です。 文も挿絵もChatGPTが作っています。ちょんまげの描写が正しくできません。お許しを。

「私の与太話」「ボケ老人」

100えんメガネ

林真理子さんの「80代になると、たいていボケるか死ぬ。70代は神様から与えられた特別な時間」という言葉が、妙に気に入っている。私もあと一年ほどで80代。そう考えると、残り少ない70代をぼんやり過ごすのはもったいない。何でもいいから、もう一つくらい頑張ってみようと思った。


さて80代になったらどうするか。「ボケるか死ぬか」と聞かれれば、私は迷わずボケる方を選ぶ。死んでしまえば、それでおしまいだが、ボケならまだ家族と飯も食えるし、近所の人とも話ができる。どうせボケるなら、むっつり黙り込むより、よく笑う陽気なボケ老人になりたい。



そこで今のうちから練習しておこうと思った。人に会えば笑顔で挨拶、昔話はなるべく短く、同じ話を二度しても気にしない。名前を忘れたら「あなた」と呼べば何とかなる。妻に「それ、もう三回聞いた」と言われても、「三回も聞いてくれたのか」と喜ぶ。これなら陽気なボケへの準備は万全である。



そんな話を妻にしたら、「あなたは心配しなくても大丈夫」と言う。私は嬉しくなって、「まだ頭はしっかりしているということか」と聞いた。すると妻は首を振り、「違うわよ。陽気で、おしゃべりで、同じ話を何度もするでしょう」。なるほど、80代になる前から準備はできていたらしい。――あとは一年、何を頑張るか思い出すだけだ。


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