よもやま文庫/語り継ぐこころ

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たち・私の与太話・古典小説のダイジェスト版と挿絵です。 文も挿絵もChatGPTが作っています。時々間違えます。お許しを。

123.日本おとぎ噺 「山伏と子だぬき(やまぶしとこだぬき)」

100えんメガネ

昔、山深い道を修行中の山伏が歩いていると、一匹の子だぬきが行く手に現れました。まだ幼いその姿は愛らしく、山伏にすり寄ってきます。山伏は驚きながらも追い払わず、優しく声をかけました。子だぬきはなついたように後をついて歩き、やがて二人は奇妙な道連れとなりました。



山伏は修行の身、食べ物も粗末なものでしたが、子だぬきと分け合いながら旅を続けました。夜には焚き火を囲み、山伏は法螺貝を吹いて教えを唱え、子だぬきは静かに聞き入ります。日が経つにつれ、二人の間に不思議な絆が芽生えました。子だぬきは山伏の真似をして、座禅を組むような仕草さえ見せ、山伏は笑いながらも心和ませました。



しかしある夜、村へ下りたときのこと。人々が山伏を迎えると、後ろに子だぬきがいるのを見つけ、ざわめきました。「山の狸は化かすぞ」と不安が広がります。子だぬきは怯えて山伏の後ろに隠れました。山伏は「この子は悪さをする気はない。ただの幼き命」と静かに諭し、子だぬきをかばいました。その言葉に村人はしばし沈黙しましたが、やがて安心したように受け入れ、温かいもてなしをしました。



やがて修行を終え、山伏は再び山へ帰るときが来ました。子だぬきも名残惜しそうに付いてきましたが、山伏はやさしく頭をなで、「ここからはお前の山だ」と告げました。子だぬきはしばし見送ったのち、森の奥へ消えていきました。山伏は静かに合掌し、再び歩みを進めました。山には霧が立ち、別れを包み込むように静まり返っていました。