よもやま文庫/語り継ぐこころ

日本おとぎ噺・江戸小咄、古典落語・笑いの匠たち・私の与太話・古典小説のダイジェスト版と挿絵です。 文も挿絵もChatGPTが作っています。ちょんまげの描写が正しくできません。お許しを。

「私の与太話」「減税の得はだれのもの?――金額と割合のややこしい話」

100えんメガネ

私は食卓で資料を見ながら言った。
「消費税を下げても、高額所得者ばかり得をするって意見があるんだよ」
たしかに数字だけ見ると、高所得層は年収約一三八九万円で軽減額約九万六千三百円、低所得層は年収約四百万円で約五万八千五百円。
これでは“金持ち優遇”に見えてしまう。



私は少し得意げに続けた。
「ほら、食料品の消費税負担も、高所得層は約十一万七百七十二円、低所得層は約六万七千三百六十三円。払っている税が多いから、戻る額も多い。やっぱり高所得者が有利じゃないか」
妻も「金額だけ見れば、そう見えるわね」とうなずいた。



ところが妻は、資料の端を指でとんとん叩いた。
「でもね、収入に対する割合で見なきゃだめよ」
高所得層の軽減率は約〇・六九%、低所得層は約一・四六%。
つまり、所得に占める恩恵は低所得層のほうが大きく、約二・一倍にもなる。
私はそこで、ようやく数字の見方を間違えていたと気づいた。



私は腕を組んで言った。
「なるほど。金額では高所得層、割合では低所得層が得。減税の話は、財布の中身だけじゃなく、収入に対してどうかで見ないといけないんだな」
すると妻が笑って言った。
「そういうこと。もっとも、うちで先に軽減すべきなのは消費税より、あなたの食費だけどね」
私は返す言葉がなかった。


出典:内閣官房の2025年家計調査に基づく五分位階級別データ。

×

非ログインユーザーとして返信する